1.煙草の害(恐ろしい受動喫煙)
※喫煙が一因であると考えられている病気
煙草の煙には4000種類以上もの化学物質が含まれ、そのうちの200種類以上は有害物質だとされています。
中でも煙草の3大有害物質である、タール・ニコチン・一酸化炭素のうち、タールには発癌性物質や
発癌促進物質、毒性物質が含まれ、一酸化炭素には動脈硬化を促進させる作用があると言われています。
喫煙により、煙に含まれる発癌物質が体に吸収され、臓器に蓄積され、一般によく知られる「肺癌」以外にも
慢性気管支炎、肺気腫、心筋梗塞、胃潰瘍など、全身のあらゆる癌を発症させる可能性が高まります。
中でも膀胱癌や肝臓癌は、非喫煙者の1.6〜1.7倍の死亡率を示しており、医学的にも喫煙量と発癌率は、
正比例する事が立証されています。
例えば喫煙指数(1日の本数×喫煙年数)が600以上の重喫煙者の場合、肺癌の高危険群とみなされています。
(但、肺癌の場合、喫煙だけでなく、大気汚染や放射性物質等が要因である場合も考えられます。)
毎日喫煙する人は非喫煙者に比べ、肺癌発症のリスクは4.5倍も高くなり、また喫煙の開始年齢が低い程、
影響は大きく、例えば20歳以下で喫煙を開始すると、非喫煙者に比べリスクは6倍近くなります。
女性の場合は子宮頚癌になりやすく、卵巣機能に影響を受け、不妊や早発閉経、骨粗鬆症も発症し易くなります。
その他、喫煙すると非喫煙者の数倍、歯周疾患にかかりやすくなる事も、よく知られています。
(歯周疾患は、嫌われ度満点の臭い臭いお口(+_+)の原因ですよ!)
一例ですが、非喫煙者を1とした場合の喫煙者の死亡率は以下の通りだそうです。
(男性)くも膜下出血1.8倍/喉頭癌32.5倍/食道癌2.2倍/虚血性心疾患1.7倍/肝臓癌3.1倍/胃癌1.4/
膀胱癌1.6倍/口腔・咽頭癌3.0倍/肺気腫など2.2倍/肺癌4.5倍/胃潰瘍1.9倍/膵臓癌1.6倍/子宮癌(女性)1.6倍
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※受動喫煙(副流煙)の害
何より危惧すべき点は、喫煙の害は自分が癌になるだけではなく、
他人や自分の周りの大切な人達の健康をも脅かす、強い毒性があるという事です。
煙草の煙には、喫煙者が吸う「主流煙」、煙草自身が燃えることにより、
点火部から発生する「副流煙」があり、非喫煙者はこの両方にさらされる事になります。
特に「副流煙」には「主流煙」よりも多くのタール、ニコチン、一酸化炭素、窒素酸化物等、有害物質が多く含まれ、
そしてアルカリ性である為、目や気道に対し、刺激性が高いという特徴を持っています。
現在、小児の受動喫煙による喘息や下気道疾患などの呼吸器感染症等の発症率を
非喫煙者の子供と比較してみると、20%〜50%も上昇している事が分かっています。
また喫煙している本人以外が、副流煙を吸い込んだ瞬間から、COによる血液の酸素運搬量の低下が起こります。
(このCOの量は1本当たりについて減少させることは不可です。)
その他、気道アレルギーが悪化して喘息を引き起こしたり、治り難くなったり、
乳幼児突然死症候群(SIDS)が増えるなどの様々な健康被害が、報告されています。
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※赤ちゃんや子供達への影響
皆さんは“Monday Morning Syndorome”という診断名をご存知ですか?
これは、喫煙者と一緒に週末を過ごした子供が、受動喫煙の影響で、身体の不調を訴えて、
月曜の朝に医者を訪れる現状を表したものです。
無神経な大人達の喫煙によって、子供達が副流煙による害を受けている現状がよく現されていますね。
特に、妊娠中の喫煙は胎盤血流を減らし流早産や死産、胎児発育遅延や胎児の知能(IQ)の低下をもたらす
こともよく知られており、授乳中も母乳の中に大量のニコチン等の煙草成分が含まれてしまう事が分かっています。
また、最近の調査では家族の、特に母親の喫煙で乳児突然死症候群が起こりやすくなるという考え方もあります。
母親だけでなく、家族や周りの人が妊婦、乳児、子供の居る部屋で煙草を吸った場合の煙の害(受動喫煙)は、
非情に深刻で、想像以上に多量の副流煙を吸い込んでいる(吸い込まされている?)計算になります。
赤ちゃんや子供の気管支や肺に害を与えて、炎症を起こしたり、
喘息や気管支炎などの呼吸器の病気にかかりやすくなり、また治りも悪くします。
喘息のある子供は、喫煙後の煙った部屋に入るだけで発作を起こすこともあるほどです。
なぜなら、煙草の煙は直径1ミクロン以下の非常に小さな粒子で、
気流とともに浮遊する上、その粒子は活性炭や繊維製品、肺など微小な空間を通る時には多く吸着されますが、
壁や天井など平坦な表面にはあまり沈着しない為です。
閉鎖された室内では、煙草の煙は数分後には部屋全体に拡散し、薄められ、目には見えなくなります。
しかし実際は沈着はごく一部だけで、粒子の大半は長時間にわたり、部屋の空気中に滞留しているのです。
また、子供が喘息になる割合は、家族に喫煙者がいない場合では100人中、1.7人、
それが、親が喫煙者の場合だと4.9人。吸わない人の約3倍という多さです。
成長過程にある赤ちゃんや子供にとっては、周りの大人の喫煙は、ある意味「虐待」かもしれませんね。(ーー;)
それに、喫煙習慣のある親は肺ガンや心臓病を発症しやすく、親に早死にされたら、さぞや子供は辛いことでしょう。
大人が無神経に喫煙する家庭で育てば、その子も若くして吸い始め、その子供にも受動喫煙させてしまう事にもなり、
赤ちゃんの「煙草の誤飲事故」も生活環境の中に煙草がなければ防げることですよね。
日本小児科学会雑誌からの抜粋ですが
受動喫煙もしくは、自身の喫煙の明らかな妊婦から出生した新生児の尿を、
母乳授乳開始前の生後24時間以内に採取し、尿中ニコチン濃度を測定した結果、
母が受動喫煙のみの5例のうち、父が喫煙する4例(母のそばで1日5本以上)では、
尿中ニコチン濃度は3.3〜25.3ng/mであり、母が喫煙する2例では、174.4と176.2ng/mlと高値であり、
受動喫煙の児でも、最大で、自身が喫煙する妊婦の児の約7分の1の値に達していたそうです。。
お父さん、お母さん、愛する家族の為にも、喫煙習慣を見直してみませんか?!(=^^=)
とは分っていても、簡単にやめられるものでない事は、私も身にしみてよ〜く承知しております。
何を隠そう私、結婚前は1日30〜40本の「へヴィー・スモーカー」でございました。(ーー;)
おまけに酒好きで、ほぼ毎日飲んでいた(今も?)という、不健康な生活をしておりましたが、
赤ちゃんの健康を願う気持ちの方が強かったので、一度は潔く止める事が出来ました。
しかし産後に再就職してからはストレスも多く、ついフラフラ〜と自販機に手が伸びそうになる事も何度も・・・。(///∇//)
それでも禁煙して得たメリットが、喫煙の誘惑以上に大きかったので、今も禁煙は続いています。
個人的には、嗜好品ですからお酒を飲むのも(でも運転はしないで下さいね)、タバコを吸うのも、自由だと思います。
基本的に他者に迷惑を掛けないのであれば、好きなだけ飲んで、吸えばいいと思います。
ただ、人に迷惑を掛けるような飲み方/吸い方は、分別ある大人として社会的にも、許されない事です。
他の人に自分が吸う以上に「有害な副流煙」を吸わせる権利はありません。
ましてや、食事を楽しむ場所や子供や妊婦さんの近くで吸うのは、無神経で自己中心的な行為です。
前にも書いてありますが、特に喘息を持っている子供(大人も)に至っては、副流煙を吸い込まされることは、
「ペースメーカを入れている人の前で携帯電話を使用する」事に近いくらいの苦痛と危険を与えてしまうのです。
そして、「歩き煙草!」。
無垢な子供の瞳から光を奪った事件もありました。煙草の灰が風で舞って、女性を失明させた事件もありました。
その他に大人も子供も、擦れ違いざまに火傷を負ったり、衣服等を焦がされたりの沢山の実害が報告されています。
「ポイ捨て」にしても、マナーの問題はもちろんの事ですが、火災の原因など、非常に「危険」を伴います。
喫煙者に向けられる目が厳しくなったのも、喫煙者のマナーの悪さがエスカレートしてきた事が一因です。
勿論、他者への思いやりを持ち、マナーを心得ておられる、素敵な愛煙家の方も少数ながらいらっしゃいます。
でも大多数のマナーの悪い喫煙者によって、その方達まで同列に見られてしまうのは、お気の毒ですね。
マナーの悪い自己中心的な喫煙者に、真の愛煙家の方達はマナーを教育してあげて下さると有り難いです。m(__)m
私も、「もと愛煙家」として、どうしても禁煙できない人の気持ちも分ります。
ならば、せめて他者に副流煙を吸わせない配慮や、ポイ捨てなどのマナー違反をしないように心掛けて、
他者に迷惑を掛けない気配りなど分別ある姿勢を見れば、喫煙者の持つマイナスイメージも変わり、
非喫煙者の人達の理解を得られる様になり、御互いが気持ち良く共存できる様になるのではないでしょうか?
私が禁煙して気付いた事は、周りの人にどれだけ不快な思いをさせてきたかという事、(そう、煙草は臭かったのだ!)
そして自分を含め、周りの大勢の人の健康を損ねてきたという事実を知る事が出来ました。
今更ですが、過去にご迷惑をお掛けした方々、改めてご免なさい。<m(__)m>
そして、「食べ物」が美味しくなった!!喫煙すると、嗅覚や、味覚が損なわれ、「刺激」のある「濃い味」を求めがちですが、
禁煙した事で、嗅覚が正常化し、微妙な味や香りを、感じる事が出来るようになり、「素材」の味を楽しめるようになりました。
そして、必要以上に調味料を使わなくなったので、「節約」と「低カロリー」と言うメリットも!
あと、禁煙途中はイライラして辛いですが、乗り越えてしまうと、逆にストレスは溜まりにくいのですよ。
喫煙者って、煙草が切れると吸いたくってイライラするでしょ?完全に「中毒」「依存症」です。
「アルコール中毒」ならぬ「ニコチン中毒」というわけです。これは怖いです!抜け出すのが大変ですΣ(||゜Д゜)ヒィィィィ
特に、吸ってた煙草を消して、すぐに次のに火をつける仕草って、せかせかした動きで、
傍から見るとすごくイラついてて、ストレス解消といいながら、逆にストレス溜めてる様に見えませんか?
実際、喫煙すると身体はストレスを感じている事が、実験で証明されています。
確かに、なんらかの精神的ストレスがあるときの喫煙は、ニコチンの作用により、一時的にはストレスを和らいだ気がします。
しかし、一定の期間が経過すると、再び精神不安定になる上、ニコチンの禁断症状が加わり、一層、ストレスを増幅します。
そして、恐ろしい事にその増幅したストレスから、老化の原因である大量の「活性酸素」が生まれてしまうのです。
つまり喫煙は老化を進めてしまう一因になのです。
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では次に、
喫煙による美容面への悪影響について少し。
例えば、
喫煙すると痩せるという、間違った認識をしている人もいます。
実は
これは、喫煙によって体内に取り込まれた有害物質を排除する際に、体内エネルギーを使用する為、
病的に1〜2キロ痩せるだけの事なのです。しかも初めだけです。体が慣れてしまえば、もう痩せません。
逆に、喫煙者は「濃い目の味付け」を求めがちなので、食事のカロリーは高くなる場合もあるので、
喫煙と非喫煙はあまりダイエットには関係ありません。
そして、喫煙はお肌にも大敵です。
一本のたばこで、一日必要量(50〜100mg)のビタミンCを破壊してしまい、肌荒れを引き起こします。
ビタミンCが不足すると「メラニン色素」の生成を抑制出来なくなり、ニコチンが「新陳代謝」機能を衰えさせてしまいます。
そして出来てしまったメラニン色素を排出する力が弱まってしまうので、「しみ」として沈着してしまうのです。
その上「ニコチン」によって、血流が悪くなり皮膚の栄養となる酸素がいきわたらず、「くすみ」の原因となります。
また、喫煙すると皮脂腺が刺激され、多量の皮脂が分泌され毛穴がつまり「にきび」の原因となります。
その詰まった毛穴にタールが付着すると、黒く開いた毛穴の不潔度満点顔!の出来上がり!!
また、ニコチンによる血管収縮は、真皮の働きを衰えさせる上に、活性酸素が「コラーゲン」等を損傷させ、
肌を丈夫に綺麗に整え、ストレスを軽減してくれる重要な働きがあるビタミンCを、喫煙で失ってしまうのは勿体ないですね。
その他、前の方で歯周病の話をしましたが、歯の着色(疾患)・口臭なども、禁煙で改善も望めます。
「お肌つるつる!さわやか吐息」のキレイ☆を目指すのなら、「禁煙」は、外せませんね!(^.^)
そうそう、ついでにお部屋の壁、カーテンやカバーも、ヤニで汚れないのでお掃除やお洗濯も楽ですよ!
そして煙草代!1日2箱(600円)とすれば、1ヵ月で約1万5千円、年間で、ナント!約18万円の節約になります。
(浮いた分を何に使うか、目標を定めれば、禁煙も楽しくなるかも♪)(^o^)
健康面、美容面、節約面と、禁煙すれば一石三鳥ということですネ☆
最近では、禁煙にも注目が集まり、多数の「禁煙グッズ」が販売されています。
そして
医療機関だけでなく、民間にもいろいろな「禁煙支援団体」があります。
インターネット上でも、「禁煙支援」等で検索すればかなり沢山見つかります。
(当サイト内の「健全と健康を考えるリンク集」でも2サイト紹介しております。)
禁煙成功には
「続けられる事」が最大のポイントですから、意志の強さに自信がない方の場合は、
応援してくれる人がいる方が長続きしますから、思い切って相談してみてはいかがでしょう?(=^^=)
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