3.アトピーの原因と対策「生活習慣病」


※アトピーの原因


湿疹は、皮膚がアレルゲンに触れるとヒスタミンという化学物質が発生し、神経や血管を刺激する事により起こります。

アレルゲンとなるものには、ダニやハウスダストや花粉等が挙げられますが、
実は、それらの物質そのものではなく、それらに含まれるたんぱく質が原因なのです。

人体に有害だと思われるたんぱく質が認識されると、それに見合ったIGE抗体が作られ、
そのたんぱく質が体内に侵入するのを防ぐために、体の粘膜や皮膚に対してヒスタミンが分泌され、攻撃し、
侵入を阻止しようとする際に発疹が起こるのです。

そして、有害ではないたんぱく質や、ごく少量のたんぱく質に触れただけで、大量のIGE抗体を生産し、
ヒスタミンが過剰分泌されてしまう症状が原因なのです。

ではなぜヒスタミンが過剰分泌されるのかという事を考えてみましょう。
通常、たんぱく質は消化されて、アミノ酸に分解された後、体内に取り込まれます。

そして体はアミノ酸から再びたんぱく質を合成して、身体を作っていくのです。
しかし、たんぱく質はすべてアミノ酸に分解されるわけでは有りません。卵類や肉類等、分解されにくいものもあります。

健康で、消化器官が正常に働いていれば、分解されなかった分のたんぱく質は、小腸の粘膜ではじかれて
体内への侵入を阻止されるようになっているのです。

でも、消化器官が弱っていて、アミノ酸に分解されないままのたんぱく質=異物が小腸の粘膜でもはじかれず、
体内に侵入してしまうと、体がその異常を察知し、ヒスタミンを大量生産し、
本来は害にならない種のたんぱく質にも
過剰反応してしまいます。

こうして、
「アレルギー体質」が作られてしまうわけです。

また、その他の原因として、生活環境の悪化、食生活の欧米化により、体内の活性酸素が大量に発生し、
過酸化脂質が増加しやすい状況にあります。

生まれつき抗酸化作用の弱い人は、過酸化脂質が皮膚の角質層に溜まり、皮膚の保護作用を奪うのが原因です。



※アトピーの対策


では、たんぱく質を一切、摂取(接触)しなければアトピーは発症しないの?と、お思いになった方も多いでしょう。

しかし現実問題として、一切のたんぱく質を排除する事は容易ではありません。
DNAを構成しているたんぱく質は、地球上の全ての生命体に含まれており、空気中にも多数浮遊しているわけですから。

ただ「分解されにくい」たんぱく質は、化学物質(農薬など)を含む食品ほど多く含まれている為、
なるべく「無農薬」「無添加」「無投薬」等、こだわりの物を選ぶという配慮は可能です。

とはいえ、あくまでも比較的に「マシ」だというだけの事で、それだけでは根本的解決には至りません。
消化器系を健康に強く保てれば、それが一番良いわけなのです。ですから、総合的な配慮が必要なのです。

また、アトピーの痒みは非常に強く、我慢出来ずに掻き毟ってしまう事も、多いと思います。
しかし掻き毟れば、炎症を起こしている皮膚の中に溜まったリンパ液が皮を破って出てきてしまいます。

この液に細菌が繁殖して、より一層、湿疹が酷くなり、痒みも増すので、また掻き毟るという悪循環です。
出来る限り、掻き毟らないようにするのがベストですが、どうしても我慢出来ない程、痒いのがアトピーの特長でもあります。

取敢えずは、「治す」事より「悪化させない」事から重要視しましょう。

糖分や過酸化脂質の原因となる油分の摂取は、痒みを誘発するので控えて下さい。
また、皮膚の乾燥を防ぐ為のスキンケアを適切に行い、黄色ブドウ球菌の繁殖を抑える為に皮膚を清潔に保つ事は、最も重要です。

また、体内の活性酸素を除去する事でも、痒みを和らげる効果が得られます。

野菜などの食品中にも、活性酸素を除去する成分は含まれていますが、食品中からの摂取だけでは
限界がありますので、抗酸化物質等の機能性食品からの摂取の方が、有効かも知れません。
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ここで注目して頂きたい事があります。

アトピー発症は原因物質である「アレルゲン」直接原因なのですが、それとは別にアレルギー発症の根本原因があります。

昨今、「生活習慣病」という言葉を、よく耳にされる事と思います。
「生活習慣病」といえば「糖尿病」「心臓病」「癌」等が思い浮かぶと思いますが、「アトピー」「生活習慣病」に関連しています。

例えば、「夜型」「不規則」になりがちな「睡眠時間」アトピーを悪化させます。
それは
ホルモンバランスを正常に保つ為には、規則正しい睡眠、必要不可欠だからです。

ホルモン分泌は睡眠中に行われるものが多く、一定の時間に睡眠が取れないと、
ホルモン分泌は正常に行われなくなリ、ついには自律神経に歪みが生じてしまいます。

そして、脂肪(油)分、糖分(塩分)の過剰な、偏った食生活も、腸管機能に負担を掛け
ホルモンの正常な分泌に必要な栄養素(ビタミン、ミネラル等)を、吸収出来にくくなります。

また、年中快適な温度で過ごせる、便利なエアコンも、想像以上にお肌を「乾燥」させているのです。
乾燥すると痒くなり、肌のバリア機能が低下します。

肌は潤いを失うと、健康な状態を保てなくなり、アトピー悪化の原因になります。
肌のバリア機能の低下で、外部の刺激が皮膚に浸入しやすくなり、アトピーを含む様々なトラブルが肌に起きるからです。

このように、「生活習慣の乱れ」こそが、アトピーを悪化させているのです。

実はうちの子は「アトピーではないが、アトピー肌」という(なんとも中途半端な)診断をされていたのですが、
生活習慣や食生活の改善だけで、症状は治まりました。

ですから、軽い症状のものなら、そういった基本的な事を改善するだけでも効果は得られると思います。
是非、悪化する前に予防してあげる事をおすすめします。m(__)m

また、「薬害」といわれるように、安易な「薬」の多用も問題です。

例えば「抗アレルギー剤・ステロイド」等の薬剤は「免疫機能を破壊」して炎症反応を起こせなくする為に作られたものです。
ですから、その時は炎症を抑える効果を、驚くほどに発揮してくれます。

しかし、人が本来持つはずの「免疫機能」を破壊されてしまった皮膚は、やがて、次々とあらゆる刺激に対して、
過剰反応してしまうようになり、重度の「アレルギー」体質、「アトピー」体質を、作り出す結果になるのです。

ここで詳しく述べる事は出来ませんが、「ステロイド」による「薬害」は、非情に深刻な問題となっているようです。

先ずは、徐々に生活環境や食生活を改善する事から取り組み、乾燥を防ぎ、清潔を保ち、
炎症を悪化させないように心がけ、薬剤の使用は必要最小限に留めて免疫機能を高めておきたいものですね。(=^_^=)

最後に…、
一番大切なのは本人の強い意志と、アトピーを理解し、支える周りの人達の協力です。
この事は、決して忘れないで下さいね。


 
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